2016-01-01から1年間の記事一覧

リフレ系のFTPLは掛け声倒れに終わる。

リフレ系商売の新たな看板になりそうなFTPLですが、政策にきちんと取り入れるのはハードルが高すぎて無理でしょう。この理論を政策に反映させようとすると、第一に財政再建を放棄しなければなりません。 少なくともインタゲを達成するまでは増税も歳出削減も…

上念司氏にFTPLの解説は無理である。

チャンネルくららの動画を見ると、上念司氏は「八重洲イブニングラボ」でFTPLの解説を行うのだそうです。 安達誠司氏によるFTPLの解説を元に、四則演算だけを用いて説明するのだとか。まず問題なのは、安達誠司氏本人は「シムズ氏の論文を読んでもFTPLがよく…

上念司氏の浜田宏一氏擁護は誤り

「誤り」と書いたのは、私は上念氏ほど図々しくないので、「ウソ」とまでは軽々しく言わないだけ。 ちなみに、本日私は上念氏のツイートを引用したので、批判されているのはわかっていると思います。 ま、別に反応は要りません。 私は時間泥棒ではないので。…

卑劣なリフレ派

いよいよ馬脚を現した観のあるリフレ派。 彼らは公に意見を述べ、政策に影響を与えているにも関わらず、まともな論議を一切やりません。批判されると、批判者はコミンテルンだの、リフレ政策が分からないから批判するだのと、議論の中身とは全く関係のないレ…

2016年の停滞を消費税のせいにはできない。

2015年の後半から、浜田宏一氏や中原伸之氏は追加緩和に反対し、日銀にいないリフレ派で、公に発言している人はほぼ全員が財政出動を唱え、鳴り物入りで2016年の財政政策が始まったわけですが、例年の通り、財政出動を始めるとむしろ経済が停滞し、4月~9…

財政出動をしたのに、需給ギャップが拡大している

「需給ギャップは財政でしか埋められない」とか「金融政策は雇用に効き、財政政策はGDPに効く」などというデタラメがまかり通る世の中ですが、こういうものは当然のことながら、現実と折り合いません。 今に始まったことではありませんが、今年度の4~6…

政府債務の償還に力を入れよ

財政の拡大に伴ってGDPの増加率が低下する、という現象がよく見られます。 政府支出が拡大してその分のGDPが増えるのは当たり前ですが、経済全体のGDPは下がるということです。 これは、財政の拡大が金利に上昇圧力をかけることによって民間から資…

財政の拡大が金融政策を阻害する

「財政と金融を同時に緩和すると相乗効果がある」とまことしやかに世間では語られていますが、これはまったく根拠のない話です。 確かに世界的に有名な学者もそのように述べていますが、根拠を出していません。 理論的に、或いは実証的に、この主張を説明し…

名目成長率>名目金利 で財政は維持可能か

よく知られているドーマー条件は、1 プライマリーバランスが均衡していて2 名目成長率>名目金利なら赤字財政は維持可能だというもの。 secwords.com プライマリーバランスが赤字なら、その分も含めた高い名目成長率が必要になります。 名目成長率>名目金…

積極財政主義が消費増税を招く

2014年の消費増税のときに賛成にまわった山本幸三議員が、一時は反対派になったものの、またも消費増税賛成にまわるという手のひら返しを行いました。 山本議員の動向には、増税が行われるときには賛成、延期されるときには反対、という具合に勝ち馬に乗り続…

ユーロ圏の回復・緊縮財政・マイナス金利

「強烈な緊縮財政」をしているユーロ圏が継続的に回復しています。 ユーロ圏GDPは0・6%増 1~3月期、伸び拡大 2016/4/29 20:07 共同通信 【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)統計局が29日発表したユーロ圏19カ国の1~3月期の実質域内総生産(GDP、季節調整…

「緊縮財政」と景気はあまり関係ない(日本は緊縮財政ではない)

財政推しの人たちの手法がどんどん悪くなっています。 事実に根ざさない主張を大勢で反復する、発信力にまかせて広める、といったやり方をするようになっています。 財政推しの人びとは、「緊縮財政を行うと経済成長しない」とか「日本は緊縮財政である」と…

駒崎弘樹氏のエントリへの疑問

このエントリ。 保育士不足は保育士の処遇が低いことが要因です。 保育士給与は全国平均で月20.7万円。(出典:http://bit.ly/1HwTytD) 全産業平均と比較して、月額10万円程度低い。 リンク先の記事を読んだのですが、そこにはこうありました。 「厚生労働…

四半期と暦年の区別がつかない「経済クラスタ」

暦年のGDPはまだ出たばかりなので今後改定されるでしょうし、その結果マイナスになる可能性はありますが、現在のところ実質はプラス0.4%、名目2.5%のプラスであり、わずかながらもプラス成長したということになっています。 で、あるにも関わらず…

きちんと郵政民営化をするべきだった

民主党政権時に郵政民営化の逆行をやってしまった悪影響が出ています。 郵政3社の株価低迷…国債の利回り低下が影響 2016年2月14日 18時1分 読売新聞 ゆうちょ銀の貯金残高は15年12月末で178兆円と、メガバンクの預金残高をはるかにしのぐ。だが、政…

国債増発、財政で「景気対策」

2015年のGDPが出まして、実質GDPはかろうじてプラス成長、名目はここ20年で最も良い数字でした。 この一年は「緊縮財政をしているから景気後退」とか「消費が伸びないと経済は拡大しない」とか「財政をやらないとデフレ脱却は不可能」とかさんざ…

円高・株安を奇貨とする民主党

マイナス金利導入のタイミングで円高・株安が偶然発生してくれて民主党が大喜びしていますが、金利が下がって円高になったとか真顔で言ってしまうあたりが民主党たる所以です。 今の円高・株安は海外要因であり、中国問題とFEDの政策の影響だと思われるの…

MMFの繰り上げ償還

マイナス金利決定後で初 MMF繰り上げ償還 NHK 日銀がマイナス金利の導入を決めた影響で国債の利回りが急速に低下し投資環境が厳しくなったとして、資産運用大手の「日興アセットマネジメント」は国債などで運用する投資信託のMMFについて個人などから…

マイナス金利、自然利子率、グレートリセッション

日銀がマイナス金利導入ということで、なかなか素晴らしい政策だと思います。 20年にわたる金融引き締めの歴史においては、ゼロ金利政策を日銀自身が嫌がっていたものですから、デフレからの脱却が非常に遅れてしまったという経緯があります。 このような愚…