卑劣なリフレ派
いよいよ馬脚を現した観のあるリフレ派。
彼らは公に意見を述べ、政策に影響を与えているにも関わらず、まともな論議を一切やりません。
批判されると、批判者はコミンテルンだの、リフレ政策が分からないから批判するだのと、議論の中身とは全く関係のないレッテル張りをして逃げ回ります。
私は本日、ツイッターで安達誠司氏からブロックされたのですが、別に議論をふっかけたわけではなく、氏のツイートを引用しただけ。
ただそれだけで、ご注進する子分みたいな人間がいてブロックされるという、卑劣の極みのような党派であります。
2016年の経済政策は、これらリフレ系論者の意見を採用して失敗し、4月以降停滞しています。
この停滞は偶然ではなく、財政政策のやりすぎが生産の停滞を招くという指摘は経済学の中に普通に存在しています。
リフレ系論者は、「名目金利が上がらなければクラウディングアウトは発生しない」と矮小化して宣伝していますが、クラウディングアウトの原因はそれだけにとどまりません。
教科書的な説明だけで3つ、専門家によるその他の意見も複数存在しています。
実際問題、日本では名目金利の上昇がなかったにも関わらず、財政政策が効果を発揮しなかった例は枚挙にいとまがありません。
リフレ系論者は、「金融緩和をすれば財政出動にも効果がある」と主張してきましたが、第二次安倍政権の発足直後から金融緩和と財政出動を組み合わせてきましたが、目立った効果はありませんでした。
むしろ、3月ころに補正予算の執行が始まると経済が停滞するという傾向が毎年決まって観察されました。
そのような傾向はだれでも参照できるデータで出ているにも関わらず、どういうわけか2016年には一層財政政策を強化し、予想通り停滞を招きました。
リフレ系論者がポジション的利益を追求して財支出動をあおるのは理解できますが、安倍政権はどういうつもりでやっているのでしょうか?
私は青臭い人間ですが、財政政策の政治的な利用法が理解できないほど愚かではないので、おそらく安倍政権は政権安定のために財政政策を利用しているのだと思いますし、金融政策を抑えてしまったのも同じ理由だと思います。
しかし、政権を安定させるのは良いとして、何のために安定させているのでしょうか?
安倍政権が単に執権していたいタイプの政権であるなら理解できますが、昨年の集団的自衛権の騒動を考えても、やりたいことが何もない権力欲だけの政権とは思えません。
ふつうに推察すると、安倍政権の本懐は外交と安全保障の分野で結果を出すこと、すなわち外交的威信を高め、軍事力を強化し、比較的自立した国家であり続けることだろうと思います。
外交的威信を高めて、軍事力を強化し、周辺の脅威に備えるためには、経済を実際に良くしなければ背骨にならないはずなのですが。
政権安定のためとはいえ、経済を弱めてしまうような政策を採用して固執するのでは、本懐を遂げられないと思うのですけどね。
安倍政権自身、その辺の整理ができていないのではないかと思います。