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リフレの放棄なのか、リフレへの無理解なのか?

日銀の保有国債の額は償還だの乗換だの差し引きして増えていくということをリフレ系支持者がつい数日前に認識した、ということが判明し、わたくしも衝撃を受けております。
彼らは二言目には、「リフレを批判する者はリフレをわかっていない」といいますが、日銀保有国債の増え方も知らずに今までリフレ運動をしてきたのかと呆れかえって物も言えません。
上念氏は日銀保有国債についての誤った認識を正されたようです。


上念氏はこのツイートで、日銀保有国債を永久に乗換できると、まだ言っていますが、これはそのまま受け取るとリフレ政策の否定です。
日銀が貨幣を回収するような状態、つまりマイルドインフレにはならないと言っていることになるからです。
この辺の矛盾について、上念氏がリフレを放棄したのか、或いは理解していないのか判断できませんが、少なくとも、上念氏に追従しているリフレ系支持者は分かっていないものと思われます。
上念氏の言い分と同じようなことが、「ヘリコプターマネー」という本に出ていました。リフレ系が宣伝していた本です。
ヘリコプターマネー

ヘリコプターマネー

この本はまだ立ち読みしかしていないので詳しく論評することができませんが、かなり粗いことを言っているな、という印象を受けました。
この本では、「日銀が買い入れた国債を政府が償還する必要はない」と書いていて、それはその通りなのですが、インフレが高進しそうになったら国債を償還するか売却するかしなければ貨幣を回収できないので、不正確な物言いだと思います。
マネタリーベースは現在430兆円あるのですが、今のインフレ率を見る限り、2%のインフレ目標を達成するまでには、500兆、600兆になっていく可能性は十分にあります。
その時に景気が良くなるのは結構なことですが、景気が良くなると貨幣流通速度が上がるので、インフレの高進を防いで経済運営するのは、やはり神経を使うのではないかと思います。
貨幣流通速度は、60年くらいの期間でみると安定していますが、もっと短いスパンで見ると変動しているはずなので、その変動が600兆くらいのマネタリーベースの状況下で、どのような影響をもたらすかは未知数ですね。
超過準備への付利や、法定準備率の操作でなんとかしましょう、となるのでしょうが、フリードマンはその手法に否定的だったそうですね。フリードマンはオペだけにせよと主張していたようです。