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円高・株安を奇貨とする民主党

マイナス金利導入のタイミングで円高・株安が偶然発生してくれて民主党が大喜びしていますが、金利が下がって円高になったとか真顔で言ってしまうあたりが民主党たる所以です。
今の円高・株安は海外要因であり、中国問題とFEDの政策の影響だと思われるので、これに対応するのはなかなか難しいような気もします。
日銀の緩和速度をさらに上げたとしても、FEDの影響力に対抗できるかどうか分かりませんし。
民主党だけでなく在野リフレ派もマイナス金利政策を腐していますが、原理的に間違っているわけではないので*1、落ち着いて対応を考えて欲しいものです。

民主 安住氏「金融政策の大幅な転換を」NHK
2月10日 13時02分
この中で、民主党の安住国会対策委員長代理は、日銀がマイナス金利の導入を決めたことについて、「株価が大幅に値下がりするなど、最悪の展開になっている。この状況が続いて金融機関の体力が失われていくようなことになれば、貸し出しどころではなくなってくる。そうした意味では打つ手を誤った」と指摘しました。

マイナス金利が金融機関の体力を奪うとかいう話ですが、日銀の発表をちゃんと読んでいればわかるとおり、200兆円ほどの準備金には従来どおり0.1%の金利がつきます。つまり、年間2000億円の補助金が銀行に配られるということです。この辺、あまり露骨にいうとそれ自体が批判の対象になるので曖昧にしているのでしょうが、配慮は行われているということです。
年に2000億円ももらっていながらピンチに陥るのだとしたら、それは銀行業界の経営の問題であって、日銀の問題ではありません。

アベノミクスは曲がり角、マイナス金利効果に疑問=民主政調会長 ロイター
日銀の金融政策について、年末に大きな動きがなかったため、ここでもう1つサプライズが必要だと考えたのだろうとし、「ただ、これで本当に銀行が貸し出して、設備投資が増えるとか実体経済が盛り上がる、デフレが止まる効果があるのかというと、これだけ緩和して効果が出ないのだから、さらに著しい効果が出てくるとは思えない」と述べた。
金融緩和のリスクとしては「端的に副作用のリスクが出てくるのは、国債の買い取り。これだけ政府が赤字を出して、それを中銀が引き受けるという構図、モデルは長くは続かない」と語った。

この辺の批判は、財政推しのリフレ派からも同じような疑義が出されているわけですが、こういう批判を目にすると私は、「この人たちは原理を考えないのかな」と思います。
0.1%のマイナス金利に効果があるかないかという、効果の面にだけ注目して政策を語る点は実際的なようでいて、理論的ではありませんね。
従来のように超過準備に付利しているということは、マネタリーベースへの需要を高めてしまう政策なのですから、金融緩和してデフレ脱却を目指す政策とは原理的に矛盾していたわけです。
にも関わらず、在野リフレ派の多くはそのように矛盾する政策を支持していました。超過準備への付利を取り除くことには効果がないので無駄だと。
このように矛盾を放置して政策を遂行して良いというのであれば、景気回復を目指しながら消費増税している矛盾した財政政策も肯定されなければなりません。
しかし、この点について在野リフレ派は十年一日の如く退屈極まりない論調で反対を唱え続けているのです。
こういう矛盾、無原則が彼らの頭の中でどのように正当化されているのか知りたいものであります。
ごく単純に、自分たちの気に入る政策なら賛成し、気に入らない政策なら反対しているという詰まらない理由のように思われますけれども。

*1:間違っているとすると、経済学で教えている原理が間違っているということになります。